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ABテストのメリットと検定の罠 [データサイエンス、統計モデル]

ランダムに実験をして得られたデータはかなり良質なデータだったりします。
この辺りのことを整理してみると・・・

ランダムな実験は企業として難しい、意図的に配信したデータでもランダムな実験と同様の分析がしたい。
最近では、傾向スコアとか、反実仮想機械学習とかの概念が出てきて、必ずしもランダムデータは必須ではないと言われています。
ただ、実際に配信していないセグメントに対して予測することはなかなか難しいですし、効果を見積もるときに、何かとランダムデータの方が便利なので、ランダム実験できるならした方が良いと思います。

ポイントとかクーポンの介入の効果(因果)を見るには、やはりABテストは最強だったりします。
ここで陥りやすい罠として、ABテストって2つの群に分けているので人としては、検定をやりたくなる。
簡単だし、有意かどうかで白黒はっきりするし。

ただ、用意された2つのデータ(ABテストデータ)が、検定向きのデータであっても、統計検定ではなく、統計モデルを作ろうという発想になる人はあまりいない。
よく見るアプローチとしては、最近流行の機械学習とABテスト組み合わせて使うケースが多い。

ただ、ポイントとかクーポンの介入の分析って、本来、マーケティングをやっている人が欲しいのは、予測精度だけでなく、クーポンをもらってカスタマの構造がどう変わるのか/変わらないのかといったインサイトも欲しい。
しかし、このインサイトの理解と機械学習の相性がめちゃくちゃ悪かったりします。

そこでおすすめなのが、統計モデルとABテストの組み合わせが、良いと思います。
できれば、通常の線形回帰ではなく、階層ベイズモデルといったモデルが作れるとさらに良いと思っています。

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