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メールで one to one リコメンド [データサイエンス、統計モデル]

one to oneのレコメンド(例えばメルマガとか)を推進する上で、既に何らかの施策が行われている場合、
その効果ってどうなんだ?
と問われることが多いはず。

2つの場合に分けて考えてみたい。


1. 全員に送るのではなく、すでに何らかのロジックで抽出されている場合
こちらは、話は簡単で、ABテスト(フィジビリ)を行い、新しいロジックの方が優れていることを証明できれば良い。

例えば、化粧品などのレコメンドをする場合


A(既存):20代~30代の女性に送っていた
B(新アルゴリズム): 男性でも興味がある人には送るし、女性でも興味がない人には送らない

シナリオとしては、下記2つが考えられる。
・A(既存)を同じ量のメールをBのグループに送り、アクション数や利益がAよりも高いことを証明する
・A(既存)を同じアクション数や利益を得るのに、Bの方が少ないメール(コスト)で同程度のアクション数や利益が得られることを証明する。


2. 全員に送ってしまっている場合
こちらは、少し面倒である。


A(既存)と同じ量のアクション数や利益を得るためには、Bも全員に送る必要があるからだ。
当然、全員に送っているので、効果の高い人もいれば、薄い人もいる。
薄い人は、ほとんどアクションしないのだが、送らなければ、絶対にアクションしないわけで、短期的な売り上げが減少するリスクがある。

となると、別の視点が必要になってくるのだが、某サイトとかだと、メルマガを登録すると、次の日から死ぬほどメールが送られてきたりするサイトもある。
送れば良いってものじゃなく、やはり適正なタイミングやメール数があるわけで、このあたりをきちんと考えていない輩も多い。。。

別の視点というのは、中長期の利益。
つまり、メールを送り過ぎることによる離反を加味し、中長期の利益を換算してみてはどうだろうか。
20121218_img03.jpg

質 <------> 量

対象者を絞れば質が良くなり、対象者を広げれば量が増える。
Bのグループの対象者を変化させ、短期的な利益、離反者、長期的な利益の変化をシミュレーションすることで、リコメンドの落とし所がみえてくるのではと思う。

そもそも、長期的な視点を持たず、短期的な視点のみしか考慮しないのであれば、、、
結局は全員に送ることになり、意味がないのだが…。

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