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入門 共分散構造分析の実際: 1章 ウォーミングアップ その1 [入門 共分散構造分析の実際]

入門 共分散構造分析の実際: 1章 ウォーミングアップ その1

入門 共分散構造分析の実際

入門 共分散構造分析の実際

  • 作者: 朝野 煕彦, 小島 隆矢, 鈴木 督久
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/12/20
  • メディア: 単行本

1章 ウォーミングアップで書かれていることは
1.1 本章のパノラマ
1.2 顧客満足のパス解析
1.3 重回帰から1歩前進
1.4 ニアウォーターの因子分析
です。

この章の狙いは
・パス解析が重回帰分析を含んだ上位モデルであることを理解する
・検証的因子分析の意味を理解する
・共分散構造分析の入門に必要な予備知識を準備する
と書かれています。

【メモ1: 標本分散と不偏分散】
ソフトによって分散の定義が微妙に違う。
標本分散( n で割る)と不偏分散( n - 1 で割る)は、多少違った値になる。
理論的には、不偏分散を支持するのだが、実際は、偏回帰係数の推定値や変数間の相関係数には影響しない。
どちらの定義を選んでも実用上の差異はほとんどない。

【メモ2: 説明変数の独立性】
説明変数がすべて互いに無相関というのは、現実的にはありえない。
各種統計解析は、変数組の独立性を前提としているのだが…
⇒そこでベイジアンネットの登場

【メモ3: 探索的因子分析 EFA】
伝統的な因子分析の場合は、変数をそのまま因子分析にかけ、「○○因子が発見できました。」といって結果を報告する。
このアプローチを探索的因子分析(EFA)と呼ぶ。
しかし、そもそも質問した変数は調査する側が勝手に対象者に押し付けたものではないだろうか?
例えば、人間の感情を測定する変数として「うれしい」「楽しい」「うきうきする」といった変数郡を用意し、「幸せ因子」を"発見"したとして何の意味があるのだろうか?
違った変数を用意すれば、また、違った因子が発見できるに違いない。
このような因子分析は発見でも何もなく、分析者の偏見の押し付けでしかない。

ここで、朝野先生は、
大事なのは、変数の組は天から降ってきたわけではなく、分析者本人が「自分で仕込んだ」ものだという自覚をもつことである。
と書いています。

アンケートを依頼する or 質問設定する際に注意する必要があります。


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