SSブログ

GNPからGDPへ [時事 / ニュース]

読みたかったが、なかなか読めなかった本がある。
最近、少しずつ読み始めている。


日本経済の真実―ある日、この国は破産します

日本経済の真実―ある日、この国は破産します

  • 作者: 辛坊 治郎
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2010/04
  • メディア: 単行本



辛坊 治郎さんも、かなり解りやすい解説をしてくれるのだが、池上 彰の解説とはちょっと違い、ズバズバと辛口のコメントが多い。
逆に、それが好きだったりもする。

「メディアには、アホがいっぱい」と冒頭で書いて、日本の経済の現状を書いている。

■「GNPからGDPへ」
を読んで思ったことをまとめると

●GNPとは
その国の国民が世界のどこかで新しく作り出した付加価値

●GDPとは
それぞれの国が国内で新たに生み出した付加価値を、生産者がどこかの国の人であるかに関係なく合計した金額

解りやすく書くと、
1,000円ジーンズを例えてると、、、
日本の企業が工場を海外に移設し、原材料から縫製まで現地生産して出来た900円のジーンズを日本国内に輸入して1,000円で販売した場合、
 GNPは、1,000円
 GDPは、100円
となる。

他の国では、GDPもGNPもほとんど同じなのだが、日本は、GNP > GDPとなっており、格差がある。
その理由は、国内の企業はどんどん中国とかアメリカに工場を作るのだが、逆に海外の企業が日本国内に来てくれないから。

では、GDPってなんで成長させる必要があるのか?を考えると、
●三面等価の原則
【生産】企業などが生み出したGDP

【分配】給料など

【支出】家計の消費

ってことになっています。

つまり、GDPが増えないと、給料が増えません。
日本の家計を豊かにし、日本でモノやサービスが売れるようにするには、企業が日本で人を雇って生産しても世界相手に競争できる環境を整え、日本の「GDP」を成長させる以外には道がない。

一見、中国とかインドとかの人件費が安いからといって、そこに工場を作ると、一企業の利益は向上します。
しかし、長期的に考えると、どんどん日本の企業が海外に進出すると、、、
日本人が作り出した価値ってのものは、どんどん先細ってしまい、日本経済が「空洞化」してしまう。

じゃ、元にもどしましょうと言って海外に行った日本の企業を簡単に国内に戻せるか?といえば、それは、NO。
「不可逆性」があって、相当のエネルギーが必要ですよね。

nice!(5) 
共通テーマ:ニュース

nice! 5