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あみだくじは公平か? - 『統計学が最強の学問である』より [データサイエンス、統計モデル]

スタートが
a1, a2, a3, …, a8
までの8つあり、

ゴールが
b1, b2, b3, …, b8
までの8つのゴールがあったとする。



今、当たり番号を1から8まで変化させたとき、それぞれのスタートラインでの当たりの確率がどう変化していくかをシミュレーションする。

仮にあみだくじが公平であるとした場合、
・スタートがどこだとしても
・ゴール(当たり)がどこだとして
その発生する確率は同じである。

ということが言えるはずである。

シミュレーションの方法として、
1. 一人の人が1回だけ線を引く場合
2. 一人の人が2回だけ線を引く場合
3. 一人の人が100回だけ線を引く場合
どうなるか、計算してみる。

1回だけだと、偶然性があるので、上記のシミュレーションを1000回行ってみる。
つまり、
1. 一人の人が1本だけ線を引く場合 → 8000回のシミュレーション
2. 一人の人が2本だけ線を引く場合 → 16000回のシミュレーション
3. 一人の人が100本だけ線を引く場合 → 800000回のシミュレーション

シミュレーションの方法だが、IBM SPSS Modeler(旧称クレメンタイン)で行った。
スクリプトを組んでループをまわすだけの簡単なスクリプトなので、詳細は割愛しますが。。。

20130710_img02.jpg

結果、どうなったか?

20130710_img03.jpg

20130710_img04.jpg

20130710_img05.jpg

こうしてみると、線を引く本数が少ない場合は、当たりと同じ線上に線を引くというのがよさそうである。

線を引く本数が多くなっていった場合、一様分布に近づくので、スタート地点に関係なくなる。

とはいえ、あみだくじで線を引くのって、せいぜい1本か2本であり、100本も線を引いたりしない。w

となると、当たりがどこにあるのか知っているのと知っていないのでは、公平性に大きく差があるという結果になる。

統計学が最強の学問である

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  • 作者: 西内 啓
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2013/01/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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