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簡単に「ABC予想」を説明 [時事 / ニュース]

「ABC予想」と呼ばれる数学の難問を京都大学数理解析研究所の望月新一教授が証明に成功したらしい。
望月教授の年齢は、43歳ということなので、フィールズ賞(ノーベル賞の数学版みたいなもの)は、対象外になるのが残念だが…

ABC予想を簡単に説明してみた。

まず、ABC予想を理解する上で、rad(n)を理解する必要がある。

rad(n)の定義は、「nを素因数に分解し、掛け算する」というの。

例)
rad(63)=rad(3×3×7)=rad(3×7)=3×7=21

次に、abc予想というのは
「自然数の三つ組 (a, b, c) で、a + b = c, a < b が成り立つ時、
(rad(a×b×c))の2乗がc以下になるようなa, b, cの組合せは絶対に無い」
という予想だ。

これだと、イメージがつかないので、実際に計算してみる。

例)
1. 3つの数字(a, b, c)を持ってくる。
この時、a + b = c が成り立つとする。
仮に、a = 1, b = 63, c = 64 とする。

確かに、1 + 63 = 64 となっていますね。

2. abc予想というのは、
「(rad(a×b×c))の2乗がc以下になるようなa,b,cの組合せは絶対に無い」
なので、(rad(a×b×c))の二乗を計算してみます。

rad(1×63×64) = rad(1×(3×3×7)×(2×2×2×2×2×2))
= rad(2×3×7)
= 2×3×7 = 42

42を二乗すると、42×42=1764
ですね。

確かに、c(= 42) < 1764となっています。

もし、c > rad(a×b×c)の二乗となる組み合わせが発見されると、予想外となるわけです。

まだ、証明が立証されたわけでないので、予想ですが、これが正しいと証明されると、「ABC定理」と呼ばれるんでしょうね。

「ABC予想」が証明されると、あの「フェルマーの最終定理」も簡単に証明できるようになるとか。

たかが素数ですが、されど素数。
応用範囲は広いんでしょう。

引き続き、この手のニュースから目が離せません。

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