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パラメータが既知の場合のベイズ統計量 [ベイズ統計量におけるパラメーターの推定]

Wの事前分布としてベータ分布と仮定する。
ここで、ベータ分布とする理由は、
1) 比較的事後分布を導くことが容易である。
2) α と β の母数の選び方により、分布の形が様々となり、多様な事前分布を表すことができる。
3) 母数α、β の解釈が容易である。

母数α、β の定め方は、どのような事象の生起確率を問題にしているかによって異なる。
まったく事前知識のない事象の生起確率ならば、α = 1、β = 1、すなわち、0≦ p ≦ 1 のどの値も同等に起こりやすいとすることができる。
また、コインを投げる簡単な実験の場合ならば、予想される p のあたいは0.5のまわりに集中する。
あるいは、イカサマコインなどで、表が出やすいという印象を持っているならば、α = 3、β = 2という事前分布が設定できる。
あるいは、事前の知識を無視し、中立的な事前分布を設定することもできる。


に関する連立方程式を考える。

この方程式の解

をモーメント法による

の推定値という。

モーメント法を用い p の推定量は、

となる。

パラメータが既知の場合のベイズ統計量


をパラメータ W が未知な値を持つベルヌーイ分布からの独立な確率変数とし、 W の事前分布としてベータ分布と仮定する。
W の事前確率密度関数 ξ は、

そして、W の事後分布密度関数

は、X = x のとき、

であるので、

ここで、

とする。

この式は、パラメータ α + y と β + n - y を持つベータ分布となっている。

ここでベータ分布の p の期待値は、

であることより、

となる。
今、上の式によって得られたベイズ統計量を

とする。

ここら辺りまでは、引っ張ってくれば色々な文献で見つけることができる。
次の課題としては、パラメータが未知の場合のベイズ統計量の場合。

そもそも、パラメータが未知の場合の方が多いのではないだろうか?


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