SSブログ

入門 共分散構造分析の実際: 7章 トラブルシューティング その3 [入門 共分散構造分析の実際]

入門 共分散構造分析の実際: 7章 トラブルシューティング その3

入門 共分散構造分析の実際

入門 共分散構造分析の実際

  • 作者: 朝野 煕彦, 小島 隆矢, 鈴木 督久
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/12/20
  • メディア: 単行本

【なぜ測定指標が1つの潜在変数があるのか?】
一般的に潜在変数(因子)モデルを識別するには指標が3つ以上必要である。
3つのときに自由度0でちょうど識別される。
2つ以上では自由度が-1だが1因子モデルでなくほかの変数と関係するパスがあれば識別される。
指標1つで識別するには制約母数を増やして自由度を0にまで増やす必要がある。

ここで何度も調査していて、その変数の信頼性が既知であれば誤差分散の比を固定母数とすることでモデルは識別可能である。
しかし、通常はそのような状況ではなく、調査は1階しか実施されないということを考えると誤差分散を0とするしかない。
つまり、それは観測変数と同じであり、潜在変数は必要ない。

【不適解となったらどうすればいいですか?】
不適解の発生原因として
①モデル設定の間違い
②外れ値の存在
③小標本でかつ2指標の因子がある
④不適切な初期値からの計算
⑤極端に低い(高い)母相関

標本サイズが100~150以下の小さな場合には2指標しかない因子があると不適解や非収束を起こしやすい。
目安として、
・小標本なら3指標以上
・標本サイズは母数の10~20倍

良性の不適解の判定条件として狩野先生は
①反復が収束
②推定値が安定
③標準誤差が同程度
④信頼区間に0を含む
⑤基準化残差が同程度
の同時達成を挙げています。

入門 多変量解析の実際 第2版

入門 多変量解析の実際 第2版

  • 作者: 朝野 煕彦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2000/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


nice!(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0